メカシリンダ(電動シリンダ)の市場クレーム集計と分析について

ホーム >市場クレームの集計と分析 >
メカシリンダ 発売以来 約10年が経過しました。
その10年間の市場クレームを集計・分析したところ
お客様の 「不注意」 による クレーム(問題)が発生しています。
そのような、市場クレーム数を減少させる為 に 本資料 を作成致しました。
10年間の市場クレームの データを集計・分析 した結果
お客様が 「空圧シリンダ」 と同じ考え方で 「電動シリンダ」を使用し壊れている
事例がたくさんあります
その理由は、明確で
「ダイアディックシステムズのPR不足」 です

少しの変更で 「大幅 改善」 します

ぜひ、ご一読下さい。。
走行軸のズレによる破損 (外部ガイド と シリンダ内部走行軸間 の 平行度ズレ)
空圧シリンダ は 一般的に 内部ガイドを持たない構造 になっています
従って、
目けんとう 程度の平行度出しで 外部ガイドを設置 しても
特に問題になることはありません

それに対して、
電動シリンダ内部にガイド機構を持っている ために、
外部ガイドを設ける場合
目けんとう で設置すると、走行軸の平行度ズレ
問題 となることがあります。
また、その
平行度ズレ1mm〜数mm 程度 発生する場合があります。
電動シリンダ で
(1) ロッドタイプの場合、走行軸の平行度ズレ0.1 mm 以下 に調整する
ロッドレスタイプの場合、走行軸の平行度ズレ0.02 mm 以下 に調整する
(2) フリージョイント を使用して 平行度ズレをキャンセル
などの対策をする必要があります。
この 走行軸の平行度ズレ の 検証方法 については こちら をご覧下さい。
フリージョイント についても、不用意に使用すると問題を起こします。
以下の事を考慮してご使用して下さい。
1. ジョイントの構造 : 出来れば 「摩擦タイプ」ではなく「転がりタイプ」 を推奨
摩擦タイプ は、軸補正の時「スティック・スリップ現象」を伴います。
2. ジョイントの許容軸補正量 : ジョイントを使用する前に、軸ズレ量を1mm (機種により2mm)以内に抑えて下さい。
これらに、注意して頂ければ 「 問題は完全にクリアー出来ます 」 。
衝突停止 による シリンダ内部メカの破損
通常、空圧シリンダは 最高速度で メカエンド に衝突させて停止 させます。
最高速で衝突させる ために、ショックアブゾーバー を使用する場合もあります。
それ以外にも
衝突音が大きい
途中停止ができない
など 欠点もありますが、使い慣れていることで何とか使用し続けられます。

電動シリンダ は、ショックレス で希望するところに停止できます
この
基本性能 を多くの機械屋さんに知ってもらう必要があります。
また、繰返しの衝突停止ネジの締結ピン破断 させます。
但し、この
要因は周知徹底が進めば、ある程度防止することが可能 と考えられます。
使用される周囲雰囲気による破損
空圧シリンダ に対して、電動シリンダ は 対環境性能には やや弱い と考えられます
理由は
サーボモータ を持ち、
エンコーダ(半導体使用)
の 使用部品の強度 が 鉄とゴムのシリンダ より「弱い」 という本質的な問題を持っているからです。

とはいえ
FA工場内のサーボモータ設置環境なら通常、使用可能と言えます
ウェット環境は問題ありますが・・・
その他の要因による破損
断線事故
空送ホースは屈曲に対して強いが、
普通の電気ケーブルは屈曲に対して弱いので、屈曲には可動用(ロボット)ケーブルが必須です
接触不良
空圧シリンダ起き難い(極端に少ない)
電動シリンダ(電気、サーボモータ)では、発生する可能性があります
誤配線
空圧シリンダでは起き難い(起きてもすぐに直せる ⇒ 電磁弁が動く、動かない)
弊社システム内では起き難い(
タグ配線システム で対応している為)ですが、他社システム間とのつなぎ部分で発生する可能性があります
電動シリンダとしての使用方法を十分に理解して使用されるなら、
信頼性の高い高機能・高性能なアクチュータとしてご利用頂けます