一般産業機械業界で日本の機械屋は体質改善が出来るか?
出来ないで、衰退していくのか?(第二回)

ちょっと休憩
小川
厳しく切り込んできましたね。

やり方はわかっているつもりです。まず少なくとも自らの業務のうえでは、簡単に同業他社が「人まね小猿」が出来ないような、商品の開発 と それを支える明確、且つ 強固なコンセプト を持ってやっています。

10年、20年は対応可能と思います。

ちょっと休憩
編集者
このあたりは、大変興味ありますが、本日のテーマからそれますので、後日と言うことにさせていただきます。

専用機屋の話に戻りましょう。

小川 話は簡単であると思います。

今まで無かったような機械を作ればよい訳です。

編集者 当たり前すぎて、少しも面白くありません。

より具体的に話してください。

小川 超具体的な話をしましょう。(気分は若いつもり、1940年代生まれ)

食品製造機械を例に上げます。
今までは、一分間に何個生産可能か?
が、機械性能をきめていました。
生産個数は当然以前の性能を上回り、且つ、「より旨い商品を作れる」こと。

このような機械を作れる専用機屋は生き残りが可能なわけです。これは、一見簡単なようで、とても難しいことであるとは思います。

今まで、「味が良い」などという尺度を食品機械を製造してきて、一度も持たなかったエンジニアに、急にそのような機械を作れと言っても、かなり難しいとは思いますが、やらなければ、いつまでたっても、出来ないわけで、好き、嫌いの問題ではなく、良い味の機械ができるまで、不良サンプルを嫌でも「食べ続ける努力」が求められるわけです。

「味がわかるエンジニア」なら「味の良い機械」「旨い機械」が製作可能であると考えます。きつい言い方を」すれば「味のわからないエンジニア」は食品機械製作には向いていないということです。

編集者 何となくわかったような気がしますが、よく考えると、わからないような気がします。
 チョット休憩
小川 ごまかしているわけではありません。

つまり「どのようにすれば旨い商品が出来るのか?」を見つけ出せばよいわけです。

編集者 それが「むずかしい」といっているわけです。
小川 エンジニアの見方ができれば簡単です。

1 「旨い商品」と「不味い商品」を買ってきてください。出来れば複数のお店より購入
2 それを食べ比べてください。 どちらが旨いか味わってください。
結論を先に言ってはいけないのですが、本日のテーマを考えて、タネあかしします。

あまり儲け主義に走らないで、少量生産で、長く続いていて、作る事に楽しみを見出している店の商品が一番「旨い」はずです。

ごまかさない、手抜きしない、常に改良・改善をたゆまずやり続けている、このような人が作った商品が、当たり前に、うまいわけです。一言で言えば、「名人が丁寧に手作りした商品」これが真髄です。これが実現できた機械が目指す機械で、究極な機械です

編集者 これが生き残り、差別化の極意ですか?

当たり前ですが、実行が難しいと思います。

 チョット休憩
小川 他分野では当たり前にやっていますよ。

分野が違えば何が最重要なのかは当然かわるわけです。

工作機械で「味の良さ」ではないわけで、それは一般産業機械分野は物凄い種類の機械があるわけで、これこそ、機械屋の能力次第であるわけです。

「からくり」を考えて、加工図にばらし、それをくみ上げて、「何ぼ」の機械屋はきつい言い方ですが将来は難しいと思います。

編集者 本日は、テーマが大きく1回だけでは無理と思いますので、「きり」の良いところで打ち切り、次の機会に別の面からの分析をお願いします。

ありがとうございました。

小川 言い過ぎた点、舌足らずな点、いろいろありますが、本日はありがとうございました
終わり・・・