一般産業機械業界で日本の機械屋は体質改善が出来るか?
出来ないで、衰退していくのか?(第一回)

カップ
編集者 本日のテーマはかなり刺激的ですね。大丈夫ですか?
小川
どのような展開になるのか?
自分でも良くわからない所があるのですが、30年〜40年の間、いろいろな機械屋さんとお付き合いさせていただき、 勉強させられた点、あきれた点、いろいろありまして、それらを少しづつ纏めておくことも必要かなと思い始めています。

それで、少し興味を持っていただけるテーマを選定したら、このようになった次第です。

カップ
編集者
専用機の分野で、今後の動向に大きく影響するようなことが起きているのですか?
小川 生産拠点が海外にシフトしている関係で、専用機の2号機のオーダが国内に発注されず、現地調達の手法が一般化しつつある、と言うことであろうと思います。
編集者 モラルも義理もなくなりましたか?
小川 それもありますが、現地調達されてしまうような機械を作っている専用機屋さんにも問題あると思います。
編集者 厳しい見方をしていますねー
 タバコ
小川 他の分野を見れば、決して、厳しい見方ではありません。
変化し、進歩してきている業界では、決して簡単に、現地調達などの道(スキ)を見せない工夫・進歩・改善と言った差別化を当たり前にやってきているわけです。
編集者
一般産業機械(特に専用機業界)はその強い体質をもっていないのですか?
小川 残念ながら、そのとうりだと思います。

その理由は大手企業が護送船団方式で傘下の専用機屋を保護・育成し、競争原理が存在しない(させない)業界一般の「仕来り」「慣行」が定着してしまったのではないか?とおもいます。

それが50年間、基本技術が変化進歩しないでこれた理由でもあるわけです。

編集者 基本技術とはなにを指しますか?
小川 われわれが、今一番苦労している 「空圧シリンダ」 や 「シーケンサ」 の強固な壁です。

あまりに強固なので我々は、それを「化石の世界」と言い続けて、変化のトリガーとしたいとがんばっています。

少し横道に逸れました。もどしましょう

編集者 それでは、この先希望は無いのですか?
 タバコ
小川 生き残りの可能性が無いわけではありません。

しかし、業界全体に、急に、競争原理に左右された一般市場(開かれたと言う意味で)が突然うまれる、などという夢のような話は無理です。

先ず、他の専用機屋との差別化意識を強くもつことです。10軒の内、9軒がつぶれても、家はつぶれないと思い込むと同時に、それなりの工夫・努力、つまり「頭」を使うことです。

編集者 大きく出ましたが、ダイアディックは自分が生き残り、専用機屋を助けて、生き延びさせることが出来る方法を持っているのですか?
次回に続きます・・・
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