かんたん(CTC)コントローラ に見る技術の飛越現象について

―― 脅威の技術飛越(とびこし)現象(第一回) ――
編集者 本日はどのようなテーマですか?
小川
技術の飛越現象について話してみたいと思います。

技術の進歩・発展の流れを振り返りますと、必ずしも、継続して、日々積み重ねてきた技術だけではない、という事を最近感じております。

特に、情報伝達の速度が飛躍的に速くなった近年において、顕著に見られるようになったと思います。
編集者
具体的にはどんな分野で見られ、それが、どのような影響を及ぼしていますか?
小川 近頃身近に起きた飛越現象は「電話業界」です。

日本では明治以来約100年の歳月をかけて固定電話の発展・普及の歴史があり、インフラは全国隅々まで行き渡り、次は、光ケーブルであり、これをまた全国に敷設する。
そのことで、かなりの需要が発生し、業界はその恩恵にあずかる・・・・・・ となっておりました。

そこに、最近の携帯電話、そしてスマートフォンの時代が始まり、成人前の子供たち(新規市場)、大人(既製のビジネス用途)が一群となり、大ブームが起こり、既存の固定回線は一気に陳腐化、早急な光ケーブルの整備と言っている内に、無線基地や無線LAN基地局化、等の影響で今までの安定インフラ整備対象に黄色信号・・・・・・  といった状況が発生しております。
編集者 まだそれ程実感はありませんね
小川 何を話したいかと言うと、「日本」は前振りであって、「本命は中国の電話業界」についてです。

あまりに国土が広大であるために、固定のインフラ整備が整う前に、携帯ブームが爆発的に始まり、固定回線のインフラ整備はどこかに飛んでいってしまい、ユーザの興味は携帯電話やスマートフォンに飛んでしまう現象が明確に見られます。

これは論理的でない、あってはいけないこと、などと「寝言」を言ってみてもはじまらないわけです。
編集者 そのとうりですね、情報化社会が生み出した現象のひとつですかね。
小川 そう思います。
またこのことが、少々の技術の先進性などは、昔に較べ、一気に追いつかれ、グズグズしていると、置いて行かれてしまう事態が発生する可能性が考えられます。

「日本は技術では負けない」 などと馬鹿な、時代遅れな事を言っていられるような状況ではないわけです。
編集者 テレビの経済評論家的、批評家的な「面白くも何でもない」ような内容になってきましたが・・・・
小川 ここからは、われわれ一般産業界に関係する、身近な話題になります。

一般産業界で長年使用されていて実績のあるコントローラとして「シーケンサ」、そしてプログラミング言語の「ラダープログラム」が今後どのように推移していくのか?
の近未来予測の話です。
次回に続きます・・・