ある雑誌編集者 と との対談内容抜粋です(第1回)
− サーボシステムの問題点 −

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―― サーボシステムの問題点 ――
編集者 サーボモータ、及び、サーボシステムについては、相変わらず、いろいろ問題があるようですが、今日は、そのサーボモータについて、話してください。
小川 それでは、まず、初めに予定しているテーマですが
1.一般産業機械業界におけるサーボモータ
2.サーボモータは差別化の大きな武器である
3.使い込むための問題点 ・・・・ 「メーカ側」 と 「ユーザ側」
4.さらなる差別化のために
と いうような、使用する上での 「 ネック 」使用した場合の 「 メリット 」あたりを主に取り上げてみたいと思います。
編集者 簡単に、解りやすくお願いします。
一般産業機械、関連業界に長い間おりますが、正直、サーボの話に接する機会が少ないのと、サーボの話が出ても 「サーボは価格が高い、難しい」 と 言ったような マイナス・イメージ の話を聞くことがあります。
この辺りから初めてください。
小川 承知いたしました。
一言で言えば、「サーボメーカ の市場差別化の歴史のツケが最大要因」です。
編集者 いきなり、「一刀両断」ですか?
解説が必要です。
小川 わかりました。
過去40年、私が経験したなかで 日本のサーボメーカは 量産(繰り返し生産品)が考えられる業種に限定して商売を行ってきました。
その業種とは
1.工作機械の送り軸、及び、周辺機器(ターレット、ローダ・アンローダ・・・)
2.多関節ロボット (当初自動車用溶接ロボット→マテハンロボット・・・)
3.半導体関連組み付け機(ワイヤーボンダ、ダイボンダ、チップマウンタ・・・)
以上が、サーボ屋が 「お客さん」 として扱ってきた業種です。
編集者 一般産業機械業界は、その中には入っていなかったわけですか?
小川 はい、そうです。
専用機は大量生産されませんし、繰り返し(リピート)生産も、ほとんどありません。
編集者 そうですね
小川 サーボモータは
1.動かすのが難しい
2.コントローラの開発費用が膨大にかかる
この、2つが最大要因で、
「日本のサーボメーカは 量産(繰り返し生産品)が考えられる業種に限定して商売を行ってきた」訳です。
次回に続きます・・・