ある雑誌編集者と弊社小川の対談内容抜粋

空圧文化からの卒業(脱却)が専用機屋さんの課題
その1
編集者 小川社長、お久しぶりですがよろしくお願いいたします。

今日は、大切な話らしいですね?

小川
有用な情報の提供と考えて下さい。

今回から数回にわたって、メカシリンダと装置メーカ(専用機屋)さんの機械との間のインターフェースについてお話しさせていただきます。

今回は、機械の走行軸の平行度 についてお話しさせていただきます。

編集者 解かり易くお願いします。

それではなぜ、今回のテーマとして 機械の走行軸の平行度 を取り上げられたのか? そのあたりから話しをお願いします

小川
それは、この 機械の走行軸の平行度 に対する認識の相違によって、私どものメカシリンダの破損事故が、時々、発生しております。
編集者
それは、メカシリンダが機械的に弱い という話ではないのですか?
小川 そうではないですね。

私どものシリンダが壊れなければ、機械側の機械ガイドが破損すると言うことで、技術的に解決しなければならない問題を抱えている現象です。

編集者 解りました。

それでは、その技術的な問題というのを解かり易く話してください。

小川 一般的な空圧シリンダは機械的なガイドを内蔵しておりません。

従いまして、ガイドが必要な場合は外部にガイド(ボールブッシュ、LMガイド、等)を設けるか? ガイド付きシリンダを購入することになります。

「ガイド無し空圧シリンダ」 + 「外部ガイド」

を使用する場合(多くの機械屋さん)、「目視」でシリンダの軸に対して外部ガイドをセットし、組み付ける習慣を持たれています。

この場合、よほど平行度が狂っていなければ、寿命が少し短くなる程度で使用できます。
(2mm〜3mm 程度の平行度のズレなら少ない方で、5mm〜6mm 位の平行度のズレは当たり前に見られます。)

編集者 機械装置の走行軸の長さはどれ位の物ですか?

小川 短い物で 500mm、長い物で 2000mm 〜 3000mm 程度です。
編集者
貴社メカシリンダを使用する場合、それが、何故問題になるのですか?
小川 メカシリンダは内部にガイドを内蔵しております。これが、問題を起こす最大要因なわけです。

空圧シリンダは内部ガイドが無いために、「適当に、目視で、平行に見える程度にセットしておけば問題にならない」わけです。

これをメカシリンダに適用すると「メカシリンダの内部ガイドと機械側のガイドの2本が存在し、適当に、「目視」でセットされたガイド同士は、平行度が出ていないので、当然、喧嘩を始めます」

編集者 つまり、喧嘩して弱い物が破損する現象であるというわけですか?
小川 そのとうりです。
次回に続きます・・・